ロペライオが提供するハイクオリティな中古車の魅力とクルマという存在について
モータージャーナリスト九島氏とロペライオ代表 早水氏が対談。
生粋のクルマ好きのふたりが考えるカーライフの愉しみとは?
九島(以下九):いろんな雑誌に原稿も書いてますが、中古車は決められた予算でいろいろ選べるというのが一番おもしろいポイント。新車だと一本狙いになるところを、中古車だったらそれ以上のランクのクルマが買える。クルマ好きにしてみれぱ、そんないいことはないですよね。
早水(以下早):私が上手だな、と思うのは定期的に買い替えていくお客様。なぜかというと新車みたいに大きなロスというのは中古の場合無いんですよ。だから脚光を浴びてる間に乗って、評価が下がらないうちに次のクルマに乗り換える。そういうお客様は本当にクルマを愉しんでいるな、と感じますね。いい意味でちょっと欲張りな愉しみ方をしていますよね。
九:でも、買い手としては欲張りじゃないとクルマ選びはつまらないですから。
早:実は僕自身も乗り換えのサイクルを出来る限り短くして、旬なクルマに乗りたいと思ってこの仕事を始めたんですが、なかなか実現していません。ですからそれを実践しているお客様は羨ましいなぁと思いますし、当社と良い関係を築いて頂いていると感謝しております。
九:最初の頃は予算ありきで買って、売るときは安くなったりする。そういう経験をするうちに乗り換えがうまくなっていくんじゃないかと。
早:これまでの中古車のイメージは、車歴が確かでなかったり、どんな人が乗っていたのか、など不安要素が多かった。でも当社の在庫は全て下調べを済ませているので、どういう乗り方をされてきたのかを伝えられる。中古車であってもそういう問題をクリアにしていくと、もう新車を買う理由が見当たらなくなってしまうんですよ。
九:なるほど、でも新車が売れなくなると、中古車屋としては困ったりして(笑)
早:確かにその通りですが(笑)。ただ、当社は仕入れ部門に絶対の自信を持っているので心配はしていません。人材も育ってきていますし。
九:でも、ネガティブな要素でクルマを買い替えるのではなく、別のクルマにも乗りたいというポジティブな考え方をすると自分のなかでのクルマの価値は下がらないですよね。
早:そうなんです。でもクルマに対して特別な価値観を持たない方は、ファッションの一部として乗り換えるという発想の人が多いんですよ。
九:きっかけは、それでいんじゃないですか。そこからいろんなクルマに接して愛着を持ってもらえぱ、クルマ好きが増えて嬉しいじゃないですか。
早:それも一理ありますね。そうしてクルマ好きの世界にハマっていくんでしょうね。クルマ好きといえば、思い出深いお客様がたくさんいます。最初はすごくラフな服装でショールームに来たんですが、そのとき営業マンが2人で対応して、1人は諦めて戻ってきた。もう1人はいつも通りに接してその日にZ3を買われたんです。直後にお客様の会社が上場したんですが、そうすると次々にクルマを買い替えるわけですよ。いまでは自分用に3台、ふたりの息子さんに1台ずつ、奥様に2台を乗っていただいてます。今まで15台以上お買い求めいただいている方です。そのお客様が最初に何を見ていたのかというと、スタッフがどういう対応をしてくれるのかというところ、だったらしいんです。
九:なるほど。
早:そのお客様は、仕事が落ち着いてやっとクルマを愉しめるようになった。そして、クルマが子供とのコミュニケーションツールとして役立っているって言うんですね。ある時、息子さんがポルシェが欲しいといって電話をかけてきたんですが、その時に僕が説明したことをお父さんに話すわけですよ。ポルシェにはこんなヒストリーがあるんだって、という具合に。
九:それは親子のコミュニケーションとしてすごく役立ってますよね。僕の業界でも“クルマ雑誌離れ”がよく話題になるんですが、そういう人達が読んでくれると嬉しい。でもクルマに詳しいお客さんが増えると売り手も大変ですよね。
早:現場に立っているときは誰よりも勉強しなくてはならないという気持ちでいましたね。カーグラフィック、カーマガジン10年分をあらゆる古本屋で買い集めて勉強しましたね。
九:そういう知識欲は大事。ディープな情報を現場でもっと話したほうがいいし、僕らはそのネタ本にならなきゃいけない。
早:ジャーナリストの方が書いた表現方法を接客時のトークに使ったらと社員に提案することもあります。逆に僕自身が社員の声を吸い上げるように心掛けていますし。「もっと敷居を低くして門戸を開いたほうがいい」という声も上がるんですが、それでは現場が大変ですし、従来のお客様に楽しんで頂けない。
九:誰でもウエルカムにすると本来、来て欲しい客層が離れてしまう。
早:ちょうどいま顧客になって頂いている層が理想的。クルマが好きで、社員と同じようにロペライオという価値観を共有してもらえる方々。そういったお客様だから、自然ともっともっと尽くしたいという気持ちになれるんです。
九:価値観の共有という部分でいえぱ、クルマの価値を同じ目線で同じ知識で語ってくれないと買う気になれないこともある。だから口ペライオのスタッフには常に勉強してもらわないと。
早:当社の採用基準は、まずクルマが好きかどうか、どれぐらいクルマに詳しいか。それから入社につながるんですが、入ってから怠けてしまう人もいる。ロペライオでは忘れてはいけない言葉 として「感謝」「学び」「熱意」があります。この3つについて真剣に考える時間を持つ必要性を感じ、月に1回全体会議を設けているんです。そこでのツールとして「ロペライオBOOK」なるものを作り、全社員に配布しているんですよ。一つの物事に対する答え、説明の仕方を各部門の担当にやらせて誰が一番優れているかを競い合う。
九:僕は輸入車のセールスマンの講師をすることもあるんですが、彼らはあまりにも商品の知識がなさすぎる。ディーラーだったらそのレベルで済むのかもしれないけど、輸入車専門店だとお客様を上回るぐらいの知識がほしいですね。
早:これからはサーキットを走って実体験できるクラブを社内で作りたいと思っているんですよ。そういうことをしないと若い世代はクルマに興味が薄れていってしまいますからね。
九:そう、毎月走行会に行っていると引いちゃいますけど、走ったことがあるレベルだと聞くほうも親近感が持てて素直に受け入れられますね。
早:そういう機会はつくっていかなきゃいけないと思っています。現状だと、まだ本やネットで得た知識を伝えることしかできていないんです。
九:走行会はお客さん向けもやりませんか?
早:最終的にはいわゆるスポーティーカーに乗っているような方には体験してもらいたいと思ってます。
九:いいですね、チャンスがあれば走ってみたいとみんな思っているはずだし。
早:特にポルシェやフェラーリに乗っている方でそう思わない人はいないでしょうし、ね。
九:縦列に並んで走るだけでもいいんですよ、それだけでもしあわせになれる。
早:イメージ的にはそうですね。本気でやると危ないですから、それぐらいがちょうどいいかと。
九:レーシングドライバーの助手席に乗るとか。
早:それもいいアイデアですね。
九:そうするとよりリアルに横Gを感じられる。乗っていて首痛い!みたいなのが嬉しいんです。
早:そういったコミュニティをお客様相互に築いてもらうために銀座ラウンジをオーブンしたんです。顧客の方にはケーキをお出ししていますし、お茶するぐらいの感覚で訪れてほしい。そうす ることで、これまでは担当の営業マンとしかつながっていなかったのが、会社とお客様という大きな関係が形成される。これからはどんどんそういったコミュニティを構築していきたいですね。
九:顧客とそういう関係性を築いていけるとスタッフもやる気が出ますよね。
早:以前コンサルティング会社に調査を依頼したとき、顧問契約している営業会社130社中社員のモチベーションの高さが1位だったんですよ。全社会議はクレドを使い“学び”の時間としています。今では自分が言っていること、やっていることがすごく伝わっている実感はありますが、まだ満足していない。ロペライオには、もともとお客様ひとりひとりが「オンリーワン」という考えがあるんですが、大切なのはオンリーワンに対しての「サプライズ」です。そのお客様をサプライズさせるのが最高の「ホスピタリティ」なんじゃないかと。
九:そうなるとクルマも特に高品質な輸入車をストックしておかないと。
早:中古車業は悪いものが溢れるなかから、いいものを見抜いて選ぶことで社会の歯車として存在する価値が生まれる。そういった意味で本物を追求するという姿勢を常に社員には求めています。あとは二一ズではなく、ウォンツ。社員が自分たちの発想で実際にお客様に必要だと思ったことを発想して、提供できるようになると嬉しいですね。
九:ホームページで拝見したんですが、その日のうちに納車できるシステムがあるようですね。
早:これはすごく驚いてもらえます。店側としては、在庫車両の整備点検を済ませておけば、あとでナンバー変更も車庫証明も取れる。まだ市民権を得ていないシステムですから、これからどんどん提供していきたい。こういったサービスでこれまでの常識にない、新しいカルチャーを提案して普及させていきたいですね。
九:これからはそれが業界のスタンダードになるかもしれませんね。
早:本日はお忙しい中、ありがとうございました。